概要
日本理科教育学会の概要
- 会員
正会員は「理科教育を研究又は教授している個人又は団体」と定款に示されている。所定の入会申込の手続きなどにより,会員になることができる。会員の種別は,正会員の他に,学生会員,賛助会員,名誉会員がある。2023年7月1日現在の会員数は,1947名である。
- 支部
北海道・東北・関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州の9支部があり,各支部単位での研究活動も行われている。
- 本部の学会活動
会誌「理科の教育」(月刊・東洋館出版社)を編集・発行し,正会員には会費の納入状況に応じて送付している。2022年8月号で創刊より通巻840号となった。その特集題名を列記して比べることにより,理科教育界の動向・問題点・行財政面などの推移を知ることができる。特集記事のほかに,年度によって標題は異なるが,指導法・教材研究・実験観察の工夫・連載講座などの啓発的記事および学会員の大会における研究抄録・学会記事を収録している。
「理科教育学研究」(年3回)は理科教育に関する学問的研究内容に属する原稿を会員より募集し,査読に基づいて掲載可となったものだけを収録してある。一論文ごとに欧文レジュメを付している。収録論文などは,J-STAGE で無料公開されている。
- 全国大会
毎年1回各支部のもちまわりで開催される。例年400件から500件の研究発表が行われている。2012年度で第62回(創立60周年大会),2022年度で第72回となる。
- 沿革
昭和26年6月11日,関東教育大学理科教育学会(委員長 永田義夫、副委員長 宇井芳雄、金子孫市)として発足し,関東地区における理科教育に関係する教員養成大学教官の研究の交換を行い,『理科教育概説』(誠文堂)を刊行した。昭和26年11月9日,日本教育大学協会第2部会の名称を頭につけ,日本教育大学協会第2部会の1部門に参加した。
昭和27年2月16日,日本理科教育学会成立(初代会長永田義夫,副委員長 宇井芳雄,中野栗夫)東京教育大学および広島大学で開かれたIFEL(The Institute for Educational Leadership)理科教育部門の参加研究者を甲種会員,一般研究者を乙種会員として発足,昭和27年9月より機関誌「理科の教育」を東洋館出版社より発刊,昭和27年10月18日,会員種別を廃し,日本教育大学協会からも独立し,学会の組織を拡大し,一般化して現在に至っている。
この間に学会編集著作物として,『理科実験観察指導講座全5巻』『理科教材研究』『現代理科教育大系全6巻』『理科教育学講座全10巻』『キーワードから探るこれからの理科教育』『これからの理科授業実践への提案』『これからの理科学習を支える教材』(東洋館出版社)などがある。平成24年8月11日には学会創立60周年を記念し,学会編『今こそ理科の学力を問う』(東洋館出版社)を出版した。平成27年7月1日一般社団法人日本理科教育学会へと移行した。2022年7月に学会創立70周年を記念し,学会編『理論と実践をつなぐ理科教育学研究の展開』(東洋館出版社)を出版した。